珈琲美美 ムニール・モカ 100g
¥1,200
創業者・森光宗男さんが繰り返した産地巡り。その功績の一つに、イエメンの急峻な山岳地帯にある希少なコーヒー豆を日本に紹介したことが挙げられます。ムニール(光)モカは、森光さんの名前にあやかって名付けられた、北部ハウラーン産の豆です。1カップ20gを目安に。
●Munir Mocha / 100g
Munir Mocha is from the northern region of Ḥawrān and was named after the name of Muneo Morimitsu who is founder of Coffee Bimi, Fukuoka. One of a his great achievements is that he was introduced rare coffee beans rotted on the tree in precipitous mountains of Yemen into Japan. Please enjoy Munir mocha's sweetness, bitterness and aroma nurtured in the harsh natural environment of the mountainous region while reading his book “Mocha ni hajimari -travelogue ver.-” .The estimated grams per a cup of coffee is 20g.
●内容量:100g
●原材料:コーヒー豆
●特定原材料:(7品目)アレルゲン なし
●賞味期限:未開封で製造日より約2〜3週間(粉の場合1週間)
●保存方法:密閉容器に移し替え、冷暗所保存をおすすめします
【配送・送料につきまして】
珈琲豆の購入数により送料が変わります。
購入手続きの際に下記をご確認の上、ご指定ください。
●合計300g(3袋)以内は「ネコポス」
●合計400g(4袋)以上は「ヤマト宅急便60」
【配送料についての注意事項】
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森光さんの珈琲愛が光る、希少豆ムニ―ルモカ
頭で飲んではいけないと思いつつ、しかし、この豆の由来を知ってしまうと有り難い気持ちが加わって、さらにコーヒーの味わいが増していきます。これは、森光さんが「モカコーヒーの真実」を求めて産地巡りをした末に巡りあった希少な豆。荒涼とした山岳地方の厳しさが育む甘みと力強い苦み、そして川の流れのような清涼感が舌に残るコーヒーだと感じます。森光さんの著書「モカに始まり」を読みつつ味わうと、眼前に、イエメンの風景が現れるようです。(さ)
コーヒーのアロマを知る人へ届けたい。
ネルドリップとモカの専門店。
自家焙煎コーヒー豆とネルドリップの店として開店以来44年。「珈琲美美」は、福岡のコーヒー文化発祥の地として、国内外から多くのお客さまが訪れます。私も若かりし頃、この店でコーヒーに開眼しました。それはド素人にも凄さと品格が伝わる飲み物で、カルチャーショックを受けるほど。「珈琲美美が福岡にある」ということがとても誇らしく思え、多くの人に自慢(?)したものです。
創業者の森光宗男さん(1947~2016年)は、日本のコーヒー御三家(銀座カフェ・ド・ランブル、南千住カフェ・バッハ、吉祥寺もか)の一人と謳われた「もか」の標交紀さんに師事。独立後は、当時の福岡市内ではまだ珍しい自家焙煎ホームコーヒーとネルドリップの店として、珈琲屋人生を踏み出しました。
営業の合間を縫っては、良質の豆を求めて産地巡りを繰り返し、生涯のテーマとなる「スパイシィなモカコーヒーの香りの謎」に迫ります。また、試行錯誤の末に独自の焙煎法を完成させ、ネルドリップの普及に努めました。
森光さんは「良いコーヒー豆は上質のカフェオイルを多く孕んでいて、そのオイルこそが焙煎の決め手となる。焙煎によって生まれる香り(アロマ)はオイルに溶け込み、そのオイルを逃さずに抽出できるのはネルドリップ以外にない」という信念をお持ちでした。「コーヒーは香りが命」だからです。
▲ エオピアのコーヒー豆産地巡りを重ね、モカのみが持つスパイシィな香りの秘密を解き明かした森光宗男さん(右)。イエメン・マナハの町(上段中)、エチオピアのアフリカンベッド(下段左)
今は、珈琲美美をともに支えてこられた奥様の充子さんが、焙煎とネルドリップを一手に担っています。「マスターが長い時間をかけて創り上げてきたことを、マスターのためにも続けよう。止めてはいけない」という思いに突き動かされ、頑張っているとおっしゃいます。
焙煎は、森光さんが亡くなる2〜3年前から教わっていたそう。その独特の手順は、何一つ変えていません。週に2~3回、朝4時~7時に焙煎をし、いったん自宅に戻って朝食を済ませた後、開店とともにお店のカウンターに立ち、一杯一杯、ていねいにネルドリップしています。
充子さんに「どんなコーヒーを目指していますか?」とお尋ねすると「きれいな澄んだコーヒーですかねぇ…」と、ちょっと照れたように答えてくださいました。
▲ 森光宗男さんが長い時間をかけて創り出してきた独自の焙煎やドリップの技は、今は奥様の充子さんが守り継いでいます。
▲ 次女の英会さんも、育児の合間に充子さんをサポート。家族で力を合わせて美美を盛り上げています(右上)。かつて森光宗男さんが修行した、吉祥寺「もか」から譲り受けたクラシカルなショーケースや照明が、伝統と風格を漂わせます。
「珈琲屋たるものは、いかに良い生豆を入手するかに情熱を注がなければならない」という姿勢の珈琲美美では、ストレートコーヒーはもちろん絶品。ブレンドは、モカコーヒーの店らしく、すべてにモカ豆が加えられ、それぞれが個性を放ちながらも、全体の調和がとれていることに驚かされます。
通底に苦みを響かせながら、そこに甘み、酸味を散りばめ、コクをしのばせるバランスは、ただただ「美美らしさ」としか表現できません。冷めてすら風味を失わない、技と品格のあるコーヒーなのです。
森光宗男さんが逝き、渡されたバトンを充子さんが守り継いで6年目となります。閉めることなく、休むことなく、坦々と。これはなかなかできることではありません。「マスターに、よくやってるねと言ってほしい」と小さく笑う充子さんのモカは、清々しい味わい。珈琲を愛する人々の笑顔にふさわしい、愛に満ちたコーヒーです。(さ)