モカに始まり-焙煎・抽出・美美編-
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珈琲屋として40年以上にわたり、一心不乱に「モカ」コーヒーに宿る香りの秘密を探り続けた森光宗男氏。モカ謎解きの旅を記した「産地気候編」に続く後編では、森光氏の珈琲屋人生に秘められた技と哲学に迫ります。日々、クリカエシクリカエス、焙煎とネルドリップに独自の理論を見いだした〝森光さんの頭の中身〟を発見する一冊です。
●Mocha ni hajimari - Roasting, Extraction, Coffee Bimi ver.-
Muneo Morimtsu was trying to find the secret of the aroma dwell in Mocha for at least 40 years. This book is covered his skills and life philosophy. You will be able to find his mind found original theory about roasting and nel drip. By all means, we would like to read it to coffee lovers.
●構造:A5判型、全208ページ、上製本
●サイズ:155×215×15mm
●著者:森光宗男(もりみつ むねお)
●写真:志賀智、森光宗男
●初版:2018年5月25日発行
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フランス生まれで日本育ち。
ネルドリップを信じた、一人の珈琲屋の哲学書
数ある抽出法の中でなぜネルドリップがすぐれているのかを、さまざまな角度から検証し、普及に努めた森光さん。ネルドリップの発祥はフランスと言われていますが、抽出法として確立されたのは日本です。とはいえ、まだまだ主流ではありません。
2012年に初版発行され、その後絶版となっていた「モカに始まり」から、エッセイ「メハナのある珈琲」「ネル・ドリップコーヒーの魁 三浦義武」に関する記事を抜粋。森光さんならではの焙煎スタイルとネルドリップ技術に関する記述を補強し、増補改訂した一冊です。
創業者の森光宗男さん(1947〜2016年)は、日本のコーヒー御三家(銀座カフェ・ド・ランブル、南千住カフェ・バッハ、吉祥寺もか)の一人と謳われた「もか」の標交紀さんに師事し、1977年に独立。当時の福岡市内ではまだ珍しい自家焙煎ホームコーヒーとネルドリップの店として、珈琲屋人生を踏み出しました。

▲(写真左)今泉時代の森光さん (写真右)今泉時代の店先。毎朝、最初の一杯をコーヒーの神様に供えた
以来40年、「人を感動させるコーヒー」を目指し、日々、焙煎とネルドリップ技術の研鑽に明け暮れます。「クリカエシ」試みること、倦むことなく続けること、自分の感覚を信じて前に進むこと。その姿勢が、コーヒーの伝道師のような風情を醸し出し、その独特なドリップ法とともに多くの人を惹きつけました。また、落ち着いた居心地の良い空間は、森光さんの美しさを求める感性で、ていねいに磨き上げられていきました。

▲(写真左)焙煎する森光さん (写真右上)ネルドリップの伝道師と謳われた森光さんの抽出は、まさに神業! (写真右下)韓国で開かれたネルドリップ講座で楽しく指導する森光さん
本書は、長年かけて辿り着いた森光式焙煎法とネルドリップ法を、驚くほどコト細かく、惜しみなく公開! また、エッセイ「メハナのある珈琲」では、最も脂ののっていた50代半ばの森光さんが、コーヒーにまつわるあれこれを思い出とともに綴っています。
コーヒーに関わる専門家にとって参考になるだけではなく、店づくりに悩む人の指南書にもなる一冊。もちろん、人間の生き方や仕事をするということの意味、オリジナリティ=自分の道の歩み方までも、深く考えさせられる哲学書とも言えます。

▲(写真左上)森光さんが好んで読んだ本 (写真左下)珈琲美美のトレードマークはダルマ(写真右)愛したライカで、大好きな山シャクヤクの花を撮影する森光さん)
【本書の主な項目】
◎美美の焙煎
◎美美の抽出
◎ネルドリップの魁、三浦義武
◎エッセイ〜メハナのある珈琲
◎森光宗男さんが愛したもの
◎コーヒーの科学〜ネルドリップの理解
【関連記事】
●てのまびとvol.1
https://note.com/tenomabito/n/n1d26e4e58922
●手の間文庫 -モカに始まりのこと-
https://tenomarche.theshop.jp/blog/2022/01/07/164806
