白卵藻(はくらんそう)-大手亡粒入り羊かん-
¥2,300
手亡豆(てぼうまめ)の、なめらかでしっとりとした白羊羹。中に入っている手亡豆の粒がまるで卵のように見えることからつけられた名前です。菓子づくりに携わって40年以上の職人が地元・福岡県飯塚市の湧き水を使い、じっくりとつくりあげた自信作。手亡豆は北海道産、和三盆糖は香川産、寒天は信州産を使用しています。
●Hakuransou
This white yokan made from Teboumame that the smooth and moist texture will melt in mouth. It was named from a grain of Teboumame the looks like eggs in yokan. It has been made from Hokkaido Teboumame, kagawa Wasanbon sugar and Shinshu kanten. This yokan is put a lot of effort into making with locally spring water in Nogata, Fukuoka pref. by 80 year old Kenji Fuchigami who is confectioner with over 40 year career.
●内容量:460g
●サイズ:160×53×44mm
●原材料:砂糖、手亡豆、和三盆糖、寒天
●特定原材料(7品目)アレルゲン:なし(本商品に卵は使用していません)
●賞味期限:未開封で製造日より120日
●保存方法:直射日光を避けて保存。開封後はお早めにお召し上がりください。
【配送および送料につきまして】
羊羹の購入数により送料が変わります。
●合計1~3本「ヤマト宅急便60」
●合計4~8本「ヤマト宅急便80」
購入手続きの際に上記をご指定ください。
【包装につきまして】
2本以上お買い上げで、1本ずつ別々の化粧箱入りでの発送をご希望の方は、備考欄にその旨を記入ください。
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伝説の出張料理人が支持し、命名した
なめらかで、とろけるような味

手亡豆は薄飴色の羊羹となり、口のなかで柔らかくとろけていきます。味わいとともに興味をそそられるのが、羊羹の名前です。「白卵藻(はくらんそう)」。命名したのは出張料理人として趣味人に愛され、名を馳せた佐々木志年さんです。調理道具、器、茶道具、軸など、必要なものを背負い、修行僧のようないでたちで全国各地を歩いた佐々木さんは、今から20年以上前に羊羹職人の渕上賢治さんと出会います。
羊羹づくりに一途な渕上さんの姿に共感した佐々木さんは、この味わい深い羊羹を「白卵藻」と名付けました。パッケージの文字も佐々木さんによるもの。手亡豆の「白」、羊羹に浮かぶ手亡豆の粒を「卵」に見立て、羊羹の形にまとめ上げる寒天の原料・天草などの海藻の「藻」を冠にした羊羹。ふくよかな味に寄り添う、そんな物語があります。(や)
※本商品に卵は使用していません。

「量産はできん、せんと(しないの)です」という
83歳・羊羹職人の仕事は、夜明けからはじまる

福岡県の中部に位置する飯塚市。龍が棲んでいたという伝説が残る竜王山の麓に「羊羹工房 渕上」はあります。まわりは田園地帯。羊羹職人の渕上賢治さんは、この地で生まれ育ち、代々米や野菜もつくっています。
昭和15年生まれの83歳。60歳までは地元の菓子メーカーで20年にわたり、餡づくりを任されていました。定年後は田畑を耕作しながら悠々自適に暮らそうと考えていたのです。ところが、渕上さんの腕を惜しむ方の強い後押しがあり「よし、やってみよう」と羊羹づくりに取り組みます。

▲「羊羹工房 渕上」は蔵や農機具小屋など、この地に根ざした暮らしが感じられる自宅の敷地にある
「やるからには他所にない羊羹をつくりたかった」という渕上さん。一般的に羊羹の糖度は70~73度。これを58~60度まで落として豆の風味を引き出します。これが繊細な味と甘さの秘密です。滑らかさと柔らかさにも注目し、羊羹を固める寒天も必要際最小限に抑えています。渕上さんには、もうひとつ強い味方がありました。
それは水です。この地域に昔から湧き出でる水は、どんな干ばつのときでも枯れることのない、まろやかな名水。試作すること小豆羊羹2年。手亡豆(てぼうまめ)の羊羹は3年の月日を要し、渕上さんの羊羹は完成したのです。
夜明け前。羊羹づくりは水汲みから始まります。水の神様にお参りし、柄杓で湧き水を汲みます。これだけでもかなりの力仕事です。使う豆は羊羹の種類よって小豆と手亡豆、白小豆の3種類。それぞれ個性の異なる豆は、その日の温度・湿度によって必要に応じたアク抜き、浸水、糖の配合と変わります。前日に豆の下準備を行い、次の日の夜明け前から羊羹の練り上げが始まります。
「この時間が一番集中できます。豆の風味は皮の内側にわずかにトロリとした部分があるとです。その旨味が味わう人に伝わるように炊き上げんといかん」。銅鍋に豆と和三盆糖の漉餡、水が加わり、点火。70歳までは、大きな木べらで約1時間かけて羊羹を練り上げていたそうですが、今は体力に合わせ練り上げは機械が担います。
とはいえ、微妙な火の調整、羊羹のとろみや気泡、香り、音に全神経を傾け、銅鍋から離れることはありません。練り上がりの羊羹の温度は106度に達します。それをすぐさま1本ずつ手作業で充填し、急速冷凍庫へ。ここでようやく渕上さんの表情が穏やかになります。
この日つくった羊羹は35本。最大で50本しかつくりません。渕上さんが納得のいく味に仕上げるには大量生産はできないのです。できあがった羊羹は1本1本和紙で包み、さらにラベルを巻き、渕上さんの手から離れるまで、まるで我が子のようにやさしく丁寧に接します。急がず、じっくりと豆に向き合う羊羹づくりと羊羹の深く甘い味には、渕上さんが歩んできた人生が映されている。そんな気がしました。(や)
